・第1回 高齢者の予後予測と終末期の変化、報連相のポイント(神野範子医師)
・第2回 褥瘡の早期発見、早期治療のコツ(長瀬健彦医師、青葉アーバンクリニック院長)
・第3回 在宅医療の栄養学(三島千明医師)
・第4回 在宅医療の摂食嚥下評価と胃瘻(三島千明医師、鳴海賢二医師)
医療と介護の連携セミナーが開催されました
神奈川県横浜市青葉区では青葉区医師会、地域医療機関、在宅医療クリニック、ケアマネジャーなど多職種の連携により、地域のケアの力を高めようという取り組みが広がっています。その一環として、2016年5月より4回にわたり青葉公会堂で開催された、ケアマネジャー向けセミナーのレポート記事をまとめてご紹介します。
本セミナーが開催された経緯については、こちらのインタビュー『在宅医療を成功させる医療者とケアマネジャーの連携』をご覧ください。
医療と介護の連携セミナー第1回
高齢者の予後予測と終末期の変化、報連相のポイント
ケアマネジャーの方々がよく遭遇する病気(認知症・老衰、がん、臓器不全)の予後と、ターミナル期の特徴を紹介します。病状に応じて日単位だけではなく月単位、年単位でイメージできるようにしておくことは、「必要なサービスのシミュレーションができる」「いざ何かが起きても衝動的にならず冷静に対処できる」「放置すると問題になる状態や重症化を予防できる」などの強みになります。
→『第1回 高齢者の予後予測と終末期の変化、報連相のポイント』の続きはこちらをクリック。

講師:青葉アーバンクリニック 神野範子医師
医療と介護の連携セミナー第2回
褥瘡の早期発見、早期治療のコツ
ケアマネジャーの方々が知っておくと役立つ知識として、褥瘡についてお伝えします。「褥瘡」とは、いわゆる「床ずれ」を指します。概念としては外からの力があたり、それが軟部組織の血流を阻害して不可逆的(元に戻らない状態)になった状態をいいます。イメージしやすい例として、靴ずれも大きな枠組の中では褥瘡のひとつです。
→『第2回 褥瘡の早期発見、早期治療のコツ』の続きはこちらをクリック。

講師:青葉アーバンクリニック院長 長瀬 健彦医師
医療と介護の連携セミナー第3回
在宅医療の栄養学
高齢者のケアには、栄養の知識も有用です。栄養状態が悪化すると体重が減り、それから呼吸器循環器、心肺の調子も悪くなり、消化管の働きも落ちてしまいます。体の傷の具合がわるくなったり、治りが遅くなったりすることにも影響する可能性があります。これは免疫の力が弱くなってしまうことが理由です。

講師:青葉アーバンクリニック 三島千明医師
医療と介護の連携セミナー第4回(最終回)
在宅医療の摂食嚥下評価と胃瘻
日常的に嚥下障害があると、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。誤嚥性肺炎は発熱や呼吸苦のほかにも、口の中にものをためて飲み込めなくなったとか、夜間に咳き込んでいるというような、ちょっと元気がない時に念のためレントゲンをとってみると実は肺炎だったということがあります。
また、胃瘻については①どういうときに胃瘻をつくるのか、②どのようにつくるのか、③胃瘻をつくった後の合併症、以上3つのテーマをケアマネジャー向けにご説明します。
→『第4回 在宅医療の摂食嚥下評価と胃瘻』の続きはこちらです。

講師:青葉アーバンクリニック 小林晶子医師

講師:青葉アーバンクリニック 鳴海賢二医師
地域のケア力を上げる介護×医療連携
青葉区在宅医療連携拠点の呼びかけのもと、全4回の無料セミナーを主催した青葉アーバンクリニックは、在宅医療への思いを次のように掲げています。
「住み慣れた家で家族と一緒に過ごしたい」「出来れば最期は我が家で迎えたい」在宅療養はそんな患者さんやご家族の想いからはじまります。私たちは単に在宅療養を実現するだけでなく、住み慣れたお家で患者さんとご家族みんなが、無理なく、自分らしく暮らすことのできる、そんな持続可能で、本当に安心できる在宅療養の実現を目指しています。
患者さんとご家族だけでなく、医療、介護、行政、いずれの立場からみても理想的といえる在宅医療の目指すべき姿ではないでしょか。今回のセミナーレポートを多くの現場でお役立ていただければ幸いです。

グループワークの様子。地域のケアマネジャー、医師、看護師が参加し、各々の専門性を生かした意見交換がなされました。